ナフサショックとは・・・
最近、ニュースやインターネット上で「大手メーカーのシステムバスやトイレの納期が未定になった」「リフォームの見積もりが上がった」という話題を目にしたことはありませんか?
2026年春、中東情勢の緊迫化に伴い発生した「ナフサショック」が、日本のリフォーム業界を大きく揺るがしています。
「いずれ価格が落ち着くまでリフォームを待った方がいいのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。
そこで本記事では、2026年最新の状況に基づき、ナフサショックがリフォームに与える影響と現状について、2回に分けてわかりやすく解説します。
第1部となる今回は、「今、住宅業界で何が起きているのか」その原因と実態をお伝えします。
1. ナフサショックとは?なぜリフォーム資材が不足しているの?
まずは、この問題の背景にある「ナフサショック」の概要について確認しておきましょう。
ナフサとは何か
「ナフサ」とは、原油を精製して作られる石油化学製品の基礎原料のことです。実は、このナフサはプラスチックや合成樹脂、塗料、接着剤などの原料でもあります。皆さんのご自宅にあるお風呂の浴槽、トイレの便器、水道管の塩ビ管、壁の断熱材など、リフォームで使う資材のほとんどに関わっています。
なぜ今、不足しているのか
2026年2月末の中東ホルムズ海峡の通航制限・緊迫化により、日本の原油輸入ルートが大きな打撃を受けました。その結果、ナフサの国内への供給量が激減し、原料の調達環境が急速に悪化しています。この一連の危機が「ナフサショック」です。
2. リフォーム業界への具体的な3つの影響
現在、このナフサ不足によって、リフォーム現場には以下のような深刻な影響が出ています。
大手メーカーによる新規受注の制限
TOTO、LIXIL、Panasonicといった大手メーカーのユニットバスやトイレなどで、一部の材料調達が困難となり「納期未定」や「受注停止」の措置が取られる事態が発生しています。
断熱材・塗料・配管材の大幅な値上がり
石油から作られる発泡ウレタンなどの断熱材、外壁塗装に使う塗料やシンナー、水道管の塩化ビニル管など、リフォームで多用される建築資材が30%〜80%という高い水準で値上がりしています。
全体のリフォーム費用の増加
資材の高騰に伴い、一般的な水回りリフォームや外装リフォームを行うと、工事費用全体で15万〜40万円程度の増額が避けられないケースが増えています。
3. 「価格が落ち着くまで待つ」のは正しい選択か?
「資材が高騰しているなら、価格が落ち着くまで様子を見よう」と考える方もいるかもしれませんが、過去のウッドショックなどの教訓から見ても、「待てば安くなる」という期待は非常に低いと言えます。
世界情勢の変動による原料高騰は中長期的に続く可能性が高く、むしろ待つことでさらに価格が上がるリスクや、必要な設備が手に入りにくくなるリスクがあります.
対岸の火事では無く、私が入手している情報では、ここ岡山市や倉敷市でも影響は顕著です。発泡系の断熱材は今ではほぼ入手が不可です。塗装屋さんも油性は入手不可の状況です。7月からクロスが20%~の値上げも聞いてます。(令和8年5月5日現在)
【予告】第2部:賢い対策と補助金の活用方法
「それでは、今どうやってリフォームを進めればいいの?」とお悩みの方へ。
続く【第2部】では、ナフサショックの影響を最小限に抑え、理想のリフォームを実現するための「具体的な防衛策」や、国が実施している「補助金(先進的窓リノベ2026・みらいエコ住宅2026など)を活用して値上がり分を相殺する方法」を詳しく解説します。
もし「とりあえず今のうちに概算だけでも聞いておきたい」「自宅のリフォームプランはどうなるのか相談したい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひお早めにご連絡ください。当社の専門スタッフが丁寧にご案内いたします。
【記事執筆】2級建築士・宅地建物取引士 樋口準一

